ネガティブな感情があるのが悪いわけでもないですし、無理やり変えないといけないわけではありません。

とはいえ、もし、
「すぐにネガティブな気持ちになるのが辛い」
「ネガティブ感情のぐるぐるループから抜け出したい」
などというのであれば、「許し」という癒しに取り組んでみてもいいのかもしれません。

＊＊

◆ネガティブ感情の成分「怒り」

ネガティブな感情の中には、怒りの成分が含まれていることがよくあります。

ひとつは、自分自身に対しての怒り。

「なぜできない」
「なぜがんばれない」
「なぜ許せない」
など。

もうひとつは、誰かに対しての怒り。

「なぜわかってくれない」
「なぜ尊重してくれない」
「なぜ肯定してくれない」
「なぜ承認してくれない」
など。

この記事は、「怒り」という単語を使って書き進めますが、「怒り」を「不安」に置き換えても、共通する部分は少なくないのかなと思います。

怒りよりも、不安の方がピンとくる方は、怒りを不安に置き換えててもいいかもしれません。

＊＊

怒りは、大量にエネルギーを必要とします。

怒りは「私はこれで辛い思いをした。だから、同じ思いをする人をなくすために社会の仕組みを変えたい」などのように、社会をよりよく変えるために使うとしたら役立つこともあります。

けれども、多くの怒りは。

限られたエネルギーが怒りで消費される分、生産的な活動の方に使うエネルギーが奪われてしまいます。

例えるなら、24時間のうち、2時間を腹が立った出来事のことを考えていたとすると、その2時間は楽しいことや嬉しいことを考える時間には使えなくなるでしょう。

＊＊

そして、怒りを燃やし続けるには、燃料が必要になります。

何度も同じことを思い出して、怒りを再燃させる場合もあります。

例えるなら、焚き火をしていて火が消えかかった時に、空気を吹き込むようなものです。

怒りの火を消さないために、嫌な出来事を反芻していると言ってもいいのかもしれません。

現実的な例で言えば、人に褒められて「そんなことないですよ」と謙遜するだけではなく、「だって、こんなダメなところが私にはあります」と言ったり思ったりすることなども、自分自身への怒りの再燃に当てはまるかと思います。

「私はダメ」という自分への怒りが消えないように、努力しているという見方もできるかと思います。

＊＊

あるいは、周囲に怒りの材料を探しまくる場合もあります。

例えば、美味しいと評判の店に行って楽しめばいいのに、 ちょっとしたサービスの不足などにイライラするなど。

とても不思議な話かもしれませんが、何かがあったから怒りを持つこともありますが、怒りが先にあって、怒りってもいい正当な理由を周囲に探すということも、人はするようです。

この状態で何が起こるかというと、嫌な出来事ばかりが目につきやすくなります。

嫌なことばかり目につくと、嫌な気分になりやすくなります。

嫌な気分で嫌なことを目にすると、怒りの炎はよく燃えます。

なお、このケースは、ご本人はほとんど自覚なく怒りの材料を探していることが多いです。

時には、怒り続けないと、何かが壊れてしまうのではないかと思うくらいの恐れが背景にあることもあります。

嫌な気分しか味わえないとしたら、それはそれで悲しいことなのではないかと思います。

＊＊

怒りについて、大量にエネルギーがいることと、燃やし続ける材料が必要になることをお伝えしました。

怒りの維持には、コスト（労力）がかかるわけです。

そして、かけたコストの見返りは、気力の消耗・人間関係への疲れ・嫌な気分の持続・怒りの強化などだったりします。

割に合わないと思うのは、私だけでしょうか。

◆「許し」というアプローチ

怒りの状態から抜け出すアプローチのひとつが、許しです。

ただ、「どうしても許せない」と言う人に対して、「もういい、許してやる」という心境に達することは、人によっては難しいことかと思います。

許しのヒーリングでは、「許してやる」というゴールは目指しません。

何と言うか、怒りの炎を無理やり鎮火させるやり方は、しんどいのですよ。

そのやり方では、がまんだったり、わかってもらえなかった気持ちが未消化だったり、争いの火種が残ることになると思うのです。

＊＊

私が目指すのをお勧めしたいのは、怒りの気持ちを感じた自分自身との和解です。

怒りの気持ちは、無理やり相手に感じさせられているわけではありません。

怒りを感じているのは、自分自身のはず。

だから、自分自身のあり方、感じ方を整えていくことで変化していけるわけです。

許しに焦点を当てたヒーリングの具体的な方法は。

9/23(祝)【心を癒す1DAYセッション】にて紹介し、ご体験いただければと思います。

ご自身に「許し」体験からの癒しをプレゼントしてあげてくださいませ。