「希望」というと思い出すお話があります。

昔、漢字テストの採点をしている時に、「きぼう」の出題があったんです。

希望の望の字、下は「王」です。

これが「主」の字か迷う子が多いようでして。

ちょっと突き抜けたり、ごまかそうとする答案が多くありました。

そんな中で出会ったんです。

しっかりした字で「ウルトラマン」と書く答えに。

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希望の漢字テストに、ウルトラマン!!

私は採点しながら思わずニヤケてしまいました。

この子にとっての希望はウルトラマンなんだ、と。

この子、漢字テストでは丸をもらえないけれど、「希望はウルトラマンだって思えるなら、この子の未来に希望はある」と思えたんですよね。

「この子の将来は明るいだろうな〜」と、なんだか心が震えました。

採点している私の方が、希望をもらいました。

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実際、ウルトラマンと書いた子に会ったこともなければ、話したこともありません。

だから、ひょっとしたら、その子は漢字がわからなくて苦し紛れに書いた答えかもしれないし、何があってもウルトラマンのことしか考えない子なのかもしれません。

でも、希望という漢字テストに堂々とウルトラマンと書けるって、私には清々しかったんです。

その時、希望があるかないかって、何かを信じられるかどうかだと気がつきました。

何かを信じられるかどうかが、希望を持てるかどうか。

信じる心があれば、希望はもてると思いました。

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信じる対象は、もちろん、ウルトラマンに限りません。

私には茨城県に住んでいる親戚の子供がいます。

その子にとって世界で一番すごいのは誰だと思いますか?

ヒントは茨城県の県庁所在地。

答えは「水戸黄門」です。

あの勧善懲悪の時代劇の主人公、「人生楽ありゃ、苦もあるさ〜♪」の水戸黄門です。

その子が幼稚園の頃でしたか、水戸黄門ごっこがブームで。

何をしていても、「この紋所が目に入らぬかー」と言われると、正座して「ははー」と言わないといけないという遊びです。

大の大人が幼稚園児にひれ伏すという、若干屈辱的な遊びなんですけれども(笑)。

その子にとってのスーパーヒーローは、水戸黄門!

その子には、ウルトラマンよりも水戸黄門の方がかっこいい。

純粋に信じることの大切さを、私はその子から教えられました。

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信じる心があるならば、希望はもてるのでしょう。

希望のありかは信じる心。

あなたは何を信じているでしょうか。

そして、これから、何を信じたいでしょうか。

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