カウンセリングで、大塚は「ネガティブ・レシーバー」という造語を使うことがあります。
レシーバーの意味は、受信機。あるいは、サーブやスパイクをうける人。
では、ネガティブ・レシーバーとは…。

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・話している最中に彼が目線を落とした。私、変なこと言ったかな?
・彼からなかなかメールの返信が来ない。なんか気に障ることして嫌われちゃった?
・私がこれをしたら、彼に「君って…」と批判されるかも?
などと、不安になったり、心配したり、相手の評価が気になったりして、苦しくなっていませんか?

人の反応や人の気持ちの“ネガティブな部分”を感知するセンサーが発達している人を、大塚は「ネガティブ・レシーバー」と呼んでいます。かくいう大塚も、ネガティブ・レシーバーとしてそこそこナイスレシーブする自信があります(笑)。
例えば、デート中に彼が携帯を見たとします。
あなたは何を感じるでしょうか?

「私といるのがつまらないんじゃないか?」
「浮気してる?」
「彼にとって私は大事じゃないんだ。」
など、ネガティブな妄想がむくむくと湧き上がってくるようなら、ネガティブ・レシーバーの素質があるでしょう。

ネガティブのレシーブが得意な人は、「まだ起きていない不幸なこと」や「最悪の事態」を予感するのが上手です。時には、ネガティブな発想のキャッチがあまりにも上手すぎて、「相手はそんな意味で言っていないよね?」っていうようなネガティブな捉え方をして、自分が苦しくなることもあるようです。どんなところに投げられたボールも、すべてネガティブにキャッチするのが癖になっている方もいます。

恋愛で苦しくなっている場合、パートナーの言葉や態度を、ネガティブフィルターをかけて見ていないでしょうか。ネガティブに受けとらなくてもいいものを、ネガティブにキャッチしていないでしょうか。

大塚は個人的にはネガティブ・レシーバーさんが好きです。でも、ネガティブだけレシーブしていると、しんどいですよね。突き詰めると、「自分はいなくなった方がいいんじゃないか」とか「消えてしまいたい」とかまで考えてしまうこともあるのではないでしょうか。

ネガティブ・レシーバーの特徴は、ネガティブのレシーブはものすごく上手なのですが、ハッピーのレシーブは苦手ということ。

世の中には良いニュースと悪いニュースがあります。そのうち悪いニュースだけを受信し続けるのは、少し不自然ではないでしょうか。不自然なことをしているから、どこかにゆがみやねじれが起きて、心に負担がかかってしまうのかもしれませんね。

ネガティブ・レシーバーに徹していると、ちょっとハッピーなことがあっても、「裏があるんじゃないか?」とか、「いいことの次には悪いことがあるから、気をつけなきゃ!」などと考えて、せっかくのハッピーな出来事がハッピーエンドにならなかったりします。ハッピーがハッピーなままで終わらずに、ハッピーにネガティブを被せて打ち消してはいないでしょうか

もしかしたら、何か理由があって、「ハッピーで終わっていい。」と思いにくくなっているのかもしれません。「ハッピーをハッピーとしてキャッチしていいよ。」という“OKサイン”を自分に出してあげることが必要なのではないでしょうか。

また、ネガティブ・レシーバーは、うっかり(?)ハッピーをレシーブして浮かれた気持ちになったりすると、「バカっぽい」「恥ずかしい」「はしたない」といった言葉で、浮かれた気持ちをクールダウンする傾向があるようです。楽しさや高揚感を速攻で打ち消す癖はないでしょうか。

ネガティブ・レシーバーなら、何をしたら人が迷惑に感じるのかは容易に想像できるでしょう。まずは、「迷惑にならないくらいの“おバカ”にならなってもいい。」と考えてみませんか。“おバカ”になるくらいの遊び心を持つと、楽しむ余裕が生まれるでしょう。

ネガティブ・レシーバーは、もともとレシーブ力はなかなかのもの。ネガティブが上手にレシーブできる人なら、ハッピーを上手にレシーブすることもできるはずです。

これまではネガティブに限定していたレシーブ力を、ハッピーをキャッチする方にも使ってみてはいかがでしょうか。ネガティブ・レシーバー兼ハッピー・キャッチャーになったなら、心のバランスがとりやすくなるのではないでしょうか。