チョコレートの季節、売り場を見て歩くだけでも気分が華やぎます。

きれい・かわいい・まるい・ちっちゃい・おいしい…など、
女性の心を浮き立たせる様々なしかけがされているのでしょうね。

チョコ売り場は、期間限定で
女性性アップのパワースポットのような場所になるのかもしれません。

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 今回は、ハートブレーカーさんのお話です。

 ここでいうハートブレーカーとは、ハートを壊す人、転じて恋のお相手を傷つけてしまう、いわゆる「遊び人」「プレイボーイ(ガール)」というような意味で用いることにします。言葉は悪いですが、失恋(ハートブレイク)製造担当者と言い換えることもできるかもしれません。


 例えば、みなさんの身の回りに、こんな恋愛をする人がいたりしませんか?


 特定のパートナーはいないらしい。あまりにも自然に、とても異性に優しい。時に、その優しさは「好意を寄せてくれているのかも。」とあわい期待を感じさせる。同時に、私に恋愛感情を持つなんてないだろうと思う。こちらが素っ気なく接してみても、やっぱり優しい。「それならば。」と、思い切って近づこうとすると、思いがけずざっくり振られてしまう。「じゃあ、あの優しさは何だったの!!」と、多くの人に思われるような人。


 パートナーがいて、その人とラブラブと聞いている。けれど、異性との距離感が近い。パートナーがいると知っているから、こちらはちょっと引いて付き合おうとするのに、向こうからグイグイ近づいてくる。「本気にはならない。」と決めていたはずなのに、不思議なくらいかゆいところに手が届くところに惹かれる。「この人になら、人生かけてもいいかも。」という相性の良さを感じる。ところが、こちらが本気になってその人との未来を考え始めた途端、「そんなつもりじゃなかった。」などと言って徐々にフェイドアウトしていく。「結局ただの遊び??」と、関係を持つ人に傷を残して去るような人。


 恋愛経験豊富な人ならば、こういうハートブレーカーを上手に見抜けるのかもしれませんが、普通は中々見抜くのが難しいものです。特に、恋愛に慣れていない方、恋愛とご無沙汰していた方、恋愛に奥手な方などが、ハートブレーカーに出会い失恋すると、人間不信・異性不信になるような傷を心に残してしまうこともあるようです。


 いつもなら、傷ついた側に焦点を当てていくのですが、今回はハートブレーカーさんたちに焦点を当ててみようと思います。ハートブレーカーに傷つけられた経験をお持ちの方はお腹立ちになるかもしれませんが、「こんな見方もある」程度にお読みいただければと思います。


 知り合いのハートブレーカーさんたちにインタビューしてみたところ、彼らに共通する点がいくつか見つかりました。


 ひとつは、「悪気はない」ということ。もうひとつは、「許容範囲が広い」ということ。


 当然といえば当然なのですが、「傷つけてやろう」と近づいていくわけではありません。むしろ、「何かしてあげたい」「お役にたてば」などと、親切な気持ちが強くある「いい人」なことが多いようです。そして、許容範囲が広いために、一般的には恋愛対象にのみOKなことが、友達的な感じの人にもOKなので、誤解を生みやすいようです。


 それから、これはわたしの印象ですが、人との距離感でこんな傾向がある気がします。一般的には、ここから先の心の領域に入れてもいい人というのがだんだん絞られてきます。ところが、ハートブレーカーさんたちは、最後の砦までは誰でも出入り自由になっています。そして、最後の砦に触れた途端、突然バッサリと拒絶するようです。今まであんなこともこんなこともOKだった人だから余計に、拒絶されたことがショックを与えやすいようです。


 ハートブレーカーさんたちとしては、ごく当たり前の優しさで接したつもりが、結果的には人を傷つけてしまう。「その優しさが残酷」と思われてしまう状況です。相手のためによかれと思ってしていることが、相手を傷つけていく。誇張して言うならば、自分が触れるものは次々にいたんでゆく。笑顔になってほしくてがんばるのに、笑顔を失って去っていく。この状況で感じるのはいったい何なのでしょうか。


 ハートブレーカーさんたちは、本当はハートブレイクした人たちなのかもしれません。


 ハートブレーカーさんを好きになる方というのは、どこかで感じているのではないかとわたしは思うのです。ハートブレーカーさんたちが感じる孤独を。やり場のない悲しさを。自分に厳しくするつらさを。頭で考えて理解しているかどうかはわかりませんが、どこかでその冷たい世界から助けてあげたい気持ちがあるのではないかと。


 ただ、ハートブレーカーさんたちは割と頑固なのでしょう。これまで幾人もの人が、冷たい世界から救い出そうと挑んではみたものの、残念ながらあきらめるしかなかったのですから。彼らは、愛し上手であっても、愛され下手なのかもしれませんね。


 ハートブレーカーさんたちの中には、一般的な恋愛価値観からすると「ありえない!」と思うような言動を取る人がいます。「この人はなんでこうするのだろう?」と興味を持つと、見えてくるものがあるのかもしれません。もちろん、価値観が違うことが多いので、「ありえない!」と理解不能になることがあってかまいません。その意外性を楽しむ余裕があると、傷つかずに愛していけるような気がします。かなりマニアな愛し方ではありますが。


◇ameblo“恋愛テクニック”記事(2012年2月2日掲載記事)の紹介です。