調べ物をしていて、古い新聞記事から見つけた出来事があり、紹介してみたくなりました。
1961年、わたしが生まれる前のお話です。
心理学的な話でもなく、明るいだけの話題でもありませんが、ご興味があれば、お付き合いくださいませ。
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横浜交響楽団（以下、横響）という、日本で一番古い歴史を持つアマチュアの交響楽団があります。
横響は、常任指揮者の小船幸次郎さんと、理事長の八十島外衛さん（産婦人科医）とが中心となって運営され、1961（昭和36）年当時、翌年に結成30周年を迎えようとしていました。
当時の横響は、様々な働きかけの結果、野毛にある震災記念館を練習場にして活動していました。
＊＊
1961年9月8日未明、この震災記念館で高圧線の漏電とみられる火災が発生しました。
この火事で、横響は練習場に置いてあった楽器約80点を焼失しました。
10月27日に、第150回となる記念演奏会を控えての出来事でした。
記念演奏会に演奏する予定で練習を続けていた、小船幸次郎氏作曲の交響組曲「祭りのころ」の楽譜も同時に焼失しました。
厚さ5�僂曚匹砲發覆覲敝茲蓮⊂�船氏が長年温めてきたもので、次回の演奏会で初めて披露するはずのものでした。
＊＊
この出来事を知った横浜で活動する文化・芸術関係の団体、横浜演劇研究所や横浜労音などの4団体は、火災後すぐに「支援の会」を立ち上げました。
横浜市は、「市としては一団体を特別扱いにはできない。」としながらも、市費200万円で楽器を購入し、貸与することを決めました。
八十島理事長の元を、小さな女の子を連れた見知らぬご婦人が訪れ、「この子のバイオリンを使ってください。」と差し出されたこともあったそうです。
県下の楽団や横響にゆかりのある学校などからは、「楽器を貸しましょう。」という申し出が複数寄せられたそうです。
そして迎えた10月27日、横響は第150回記念演奏会で、詰めかけた聴衆を前に、ベートーベン「第九」の演奏を成し遂げました。
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読むことができた各社新聞記事から「事実」を拾い集めると、以上の通りです。
この出来事にみなさんは何をお感じになるでしょうか？
わたしは何か心動かされるものを感じました。
東日本大震災から一年、今、この時期だから感じられるもののような気がするのですが、
それらがどうにも言葉になりません。
むしろ、わたしの言葉にしてしまうよりも、ひとつの出来事からみなさんに何かしらを感じていただければと思い、ここに知りえた事実を綴らせていただくことにしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
当時の横響は、様々な働きかけの結果、野毛にある震災記念館を練習場にして活動していました。
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1961年9月8日未明、この震災記念館で高圧線の漏電とみられる火災が発生しました。
この火事で、横響は練習場に置いてあった楽器約80点を焼失しました。
10月27日に、第150回となる記念演奏会を控えての出来事でした。
記念演奏会に演奏する予定で練習を続けていた、小船幸次郎氏作曲の交響組曲「祭りのころ」の楽譜も同時に焼失しました。
厚さ5�僂曚匹砲發覆覲敝茲蓮⊂�船氏が長年温めてきたもので、次回の演奏会で初めて披露するはずのものでした。
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この出来事を知った横浜で活動する文化・芸術関係の団体、横浜演劇研究所や横浜労音などの4団体は、火災後すぐに「支援の会」を立ち上げました。
横浜市は、「市としては一団体を特別扱いにはできない。」としながらも、市費200万円で楽器を購入し、貸与することを決めました。
八十島理事長の元を、小さな女の子を連れた見知らぬご婦人が訪れ、「この子のバイオリンを使ってください。」と差し出されたこともあったそうです。
県下の楽団や横響にゆかりのある学校などからは、「楽器を貸しましょう。」という申し出が複数寄せられたそうです。
そして迎えた10月27日、横響は第150回記念演奏会で、詰めかけた聴衆を前に、ベートーベン「第九」の演奏を成し遂げました。
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読むことができた各社新聞記事から「事実」を拾い集めると、以上の通りです。
この出来事にみなさんは何をお感じになるでしょうか？
わたしは何か心動かされるものを感じました。
東日本大震災から一年、今、この時期だから感じられるもののような気がするのですが、
それらがどうにも言葉になりません。
むしろ、わたしの言葉にしてしまうよりも、ひとつの出来事からみなさんに何かしらを感じていただければと思い、ここに知りえた事実を綴らせていただくことにしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
